高齢化社会に伴って、紙おむつのニーズは日々高くなっている。それに対して、使用済紙おむつの処理により、ダイオキシンの発生など、環境に悪い影響を与える恐れがあり、また、処分施設の数、残余年数とコスト面を考えて、紙おむつの処理問題は将来の社会的な課題になると考えられている。そこで、バイオ技術を用い、北九州の地元企業と北九州市立大学との共同研究で、杉チップに常在している微生物群を利用して、排泄物と紙おむつ組成成分に半分くらい占めているセルロースを完全に分解することを目指して、排泄物と使用済紙おむつを自然に分解する研究を行った。そこで得られた結果と処理システムの検討案について報告する。