抄録
本研究は、視覚障害者の単独歩行を支援するために、一枚の画像から横断歩道を検知することを目的とする。視覚障害者が街を単独歩行するとき、前方の横断歩道の有無を知ることは極めて重要である。本研究で提案する横断歩道を検知する過程は二つに分けられる。第一段階ではbipolarityという概念を導入し、明度画像をもとに横断歩道の候補領域を抽出し、第二段階で候補領域の位置及び向きを評価し、射影不変量を用いて横断歩道の検知を行う。実験には横断歩道の有無に関係なく250枚の画像を用い、その結果、本手法の有効性を確認する。