抄録
本研究は、視覚障害者が安全に移動することができるように、白杖に取って代わるデバイスとして移動ロボットを用い、視覚障害者をより安全に誘導するシステムの構築を目的とする。視覚障害者が単独歩行をするとき、通常、補助具として白杖を用いるが白杖によって障害物を検知できる範囲は1m前後であるため、身近にある障害物の存在しか検知できない。本研究では遠隔情報を取得するのに有利なイメージセンサを用い、得られた画像から広範囲における障害物を検知するために、新たに二つのフィルタを設計した。濃淡値画像にこの二つのフィルタを使い分けることで広範囲において正確な移動可能な領域を検知することができた。