抄録
本研究では、エージェントプログラムによる分散処理の手法を用いた仮想エージェントの群行動を研究する。ここでの目的は、物理エージェント群が実環境で運用される場合に十分なロバストネスを持つアルゴリズムの検討である。そのアルゴリズムは、機能的な群構造を自己組織化する仮想エージェント集団を分散処理的手法により制御するものである。具体的には、真社会性昆虫である蟻の行動を模倣したアルゴリズムを実装し、環境中に分散したオブジェクトを目的地に運搬するというタスクを解決させる。仮想エージェントは以下の特徴を持つ。(1)フェロモンを想定したアルコールを検知するアルコールセンサーを搭載している。(2)環境中にあるアルコールの情報をトレースすることができる。(3)蟻と同じようにフェロモンのトレイルを形成する能力を持つ。特に、アルコールセンサーの特性として実測結果を用いることで物理エージェントとしての群ロボットへの実装を視野に入れる。