抄録
進化型多目的最適化アルゴリズムによって獲得された解集合の性能を比較する際,最も使用される性能評価尺度の一つにHypervolumeがあげられる.Hypervolumeは解集合のパレートフロントへの収束性および多様性を測る性能評価尺度として使用される.しかし,目的数が増加した場合,Hypervolume計算のコストが指数関数的に増加するため,性能評価尺度としてあまり使用されていない.そこで本論文では,スカラー化関数を用いたHypervolumeの近似手法を提案する.数値実験より,提案手法によってHypervolumeが近似されることおよび計算コストが低下することを示す.