システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
第53回システム制御情報学会研究発表講演会
セッションID: gs06
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皮膚筋系の弾性特性に基づくコリ推定とマッサージ効果の評価
*村上 祐樹*寺前 達也*櫛田 大輔*竹森 史暁*北村 章
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抄録

現在のマッサージ機はあらかじめ設定されたマッサージを実行するのみであるため,使用者にとって最適なマッサージとはならない.一方,マッサージ師は,まず触診で患者の身体状態(コリ)を検診し,その後,身体状態に合わせたマッサージを行っている.本研究ではマッサージ師の触診によるコリ検出をマッサージ機で実現することを目的とした.一般的にコリがある部分は皮膚筋系の弾性特性が高いと言われている.そこで正確に皮膚筋系の弾性特性を計測できる装置として,3軸(XYZ)可動可能で押し込み部に力センサを取り付けたピンポイントマッサージ機を新たに製作した.製作した装置を使用して背骨を中心とした左右の皮膚筋系の弾性特性を計測したところ,コリのある部位では弾性特性が高いという結果が得られた.また,皮膚筋系の弾性特性の違いがコリに起因するものであることを確認するため,筋活動電位(EMG)を計測した.コリが生じている際は筋緊張よりEMGの振幅は大きくなることが既に知られており,結果として弾性特性の変化とEMGの振幅の変化に相関が見られたことから,皮膚筋系の弾性特性によってコリの推定が可能であることを裏付けることができた.

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© 2009 システム制御情報学会
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