抄録
脳卒中患者の多くは片麻痺障害を持っており,日常生活の動作に深く関わる両手協調作業機能を失っている.本研究では,仮想環境とロボットを用いて,作業レベルで訓練を行うことにより両手協調作業機能の回復を促すリハビリシステムについて研究開発している.また,ロボットの制御には,実際の人間と機械のモデルと,仮想環境中のモデルとのマッチングを行うことにより実現する力センサレスなインピーダンス制御を用いている.このことによりシステムの低コスト化も実現している.本発表では,システムの詳細と仮想環境を用いた力センサレスなロボットの制御方法を提案し、シミュレーションと実験でその有効性を検証する.