システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
第53回システム制御情報学会研究発表講演会
セッションID: os03
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冗長ロボットの関節軌道を用いた運動学習
*玄 相昊
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抄録
本論文は,一般的な冗長ロボットのタスク空間における位置および力のトラッキング問題に対して,転置ヤコビアンによるタスク空間制御法と関節軌道を効果的に組み合わせることで,準静的タスクから類似の動的タスクを逐次的に達成する実時間学習方法を提案する.提案手法は,C1)タスク空間制御器,C2)関節軌道生成器,C3)適応・学習器の3つの要素を用いて,次のように静から動へと逐次的に運動を獲得する.C1は低速な運動をヤコビアン転置によって達成する.C2は運動中に実際に生成された関節軌道を位相でパラメトライズされた参照軌道として記憶する.次に,目標軌道の位相を速め,C1の制御出力とC2の制御出力を重畳する.C3は目標軌道と実際の軌道との追従誤差に応じて動的補償トルクを学習し,同時に参照軌道周りの剛性を適応させる.最後にC2は学習終了時に参照軌道と補償トルクを記憶する.本論文ではヒューマノイドロボットの全身運動制御に焦点を絞って各要素の詳細について述べた後,可動角制限とバランスを考慮した高速スクワット運動のシミュレーション例を通じて提案手法の有効性を示す.
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© 2009 システム制御情報学会
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