抄録
一般に製造プラントなどのシステムは時間の経過によってその機能構造が変化するフェーズドミッションシステムと考える必要がある。その信頼性評価を行う上では,静的な機能論理に基づく方法(例えばフォールトツリー解析)では不十分であり、動的なシステム分析が求められる.また,信頼性解析では,起こりうる結果状態の発生確率推定と,望ましくない結果が発生した場合における原因推定が主な役割である.本報告ではダイナミックベイジアンネットワークを用いた分析方法を提案し,これら3つの要件に対して同時に解決できることを,簡単なバルブシステムの分析例により示す.