抄録
キーストロークを用いた生体認証には,定型語による識別と非定型語による識別手法とがある.定型語による識別方法は過去に多くの研究が行われているが,非定型語による識別方法が本格的に行われてきたのは最近になってからである.
非定型語による識別方法として,我々は日本語文に特化した特徴量に着目し,重みつきユークリッド距離(WED)法を用いた手法を提案してきた(佐村,西村 2009).一方で,英文を用いた識別手法ではGunettiらが研究しているVector Disorder(VD)法が有名である.
本発表では,日本語文入力における個人識別を対象として,WED法とVD法を融合したハイブリッド法を提案し,従来の手法より識別率の向上をはかる.