抄録
鉄鋼製品の品質向上,生産性向上,コスト低減のため,それぞれの製品に応じた最適な製造条件を決定することは極めて重要であり,そのために製造条件と製品品質の関係を表現する精密なモデルが必要である.しかし,鉄鋼製品は多くの工程を経て製造され,非常に複雑な物理現象により製品品質が決まるため,精密なモデルの構築が容易ではない.本講演では,鉄鋼製品の品質設計を事例に,局所回帰による制御対象のモデル化,ならびに,そのモデルを用いたシステムの開発,実装,および保全に対するこれまでの取り組みを紹介し,今後の課題について述べる.