システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
第54回システム制御情報学会研究発表講演会
セッションID: T234
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円弧足を持つ受動的歩行の陰的フィードバック構造
衝突によるエネルギ消散と陰的制御則の関係について
*衣笠 哲也吉田 浩治大須賀 公一
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抄録
受動的歩行には陰的フィードバック構造が存在し,それは制御対象と環境から切り取られた「場」との相互作用によって生まれると考えられるようになってきた.受動歩行において場である斜面との相互作用とは,歩行機に対して接地点の回転拘束,遊脚先端との衝突ならびに脚交換ということになる.この場との相互作用を取り除くと陰的フィードバック構造が消失するものと予想されるが,ここで挙げた3点を順に取り除いていった場合,陰的制御則並びに陰的フィードバック構造がどのように変化し,どの時点でこれが失われるのか明らかになっていない.それ以前に,場との相互作用が明確に可分であるかどうかすら保証されないという大須賀らの定義した不可分問題が現れる. 本報告では,受動歩行において安定性を向上させる円弧足を,さらに,漸近安定性を与える粘性項を導入することで,場との相互作用を抽出し,フィードバック構造がどのように変化するのか明らかにする.
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© 2010 システム制御情報学会
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