抄録
本稿では,NEDOの戦略的先端ロボット要素技術開発プロジェクト被災建造物内移動RTシステムにおいて,電気通信大学と(株)インターネットイニシアティブジャパン(リーダ:宇夫陽次朗主任研究員)が共同で実施したプロジェクトの成果の概要を紹介する.
我々のグループでは,突発的な災害等によって,既存の電力や通信インフラの利用が期待できない環境下において,あらたに通信インフラを構築しつつ半自律的に被災建造物を探索できるロボット群を実現した.その特色は,1)未知環境において運用・通信可能で環境変動にロバストなシステム,2) 高い情報収集性能と拡張性を実現するアーキテクチャ,3)高機能ロボット群によるロボット運用および情報収集基盤の構築,4)収集した情報の利活用を考慮したシステム,の4点である.