中日教育論壇
Online ISSN : 2760-3989
Print ISSN : 2187-5510
ISSN-L : 2187-5510
『中日教育論壇』特集号 2025
生活史特性と精神障害症状リスク
中国サンプルに基づく実証研究
郭 棟毛 恵通
著者情報
ジャーナル 認証あり

2025 年 2025 巻 p. 27-39

詳細
抄録
 本研究は、生活史特性と精神障害症状の一般因子および特定症状との関連について検討し、中国の大学生サンプル(N=2522)を対象に、主観的幼少期予測不能性尺度、Mini-K尺度、およびSCL-90尺度を用いて調査を行った。分析の結果としては、ファスト・ライフヒストリー特性が、精神病理学の一般因子(P因子)を有意に正に予測した一方、スロー・ライフヒストリー特性が、身体化、抑うつ、敵意、精神病性といった特定の症状を負に予測することが示された。ただし、一部の状況においては、身体化および抑うつに正の予測効果も認められた。本研究は、中国サンプルを用いて生活史モデルに基づく精神障害分類枠組みを初めて検証したものであり、個人の精神障害リスクにおける異なる生命史特性が差異的影響を明らかにし、精神病理学的症状学に新たな理解の視点を提供するものである。
著者関連情報
前の記事 次の記事
feedback
Top