2025 年 32 巻 3 号 p. 66-77
ピックルボールは、社会的交流を促し、心身の健康を増進する効果から、米国で最も急成長しているラケットスポーツのひとつである。参加状況から、この競技は幅広い年齢や特性の人を引きつけていることがわかるが、参加者の最も多くを占めるのは55歳以上の層とされる。しかし人気の高まりに反して、ピックルボール選手のトレーニング方法を探求するストレングス&コンディショニング研究は限られている。そこで本稿では、ピックルボールのプレー方法、動作要求と生理学的要求、および傷害リスクについて詳述する。また、高齢のピックルボール選手を対象としたトレーニングプログラムの例を提示する。