2025 年 32 巻 4 号 p. 4-9
スポーツドクターが扱う内科疾患は、近年大きく変わったということはないが、コンディショニングという観点から述べると、新型コロナウィルス感染症(COVID- 19)をきっかけとした感染症と、ウェアラブルデバイスの発達により評価が可能となった睡眠障害を、より扱うことが多くなったと感じている。またウェアラブルデバイスにより評価できる生理学的現象に関して、コンディショニングの把握や内科疾患からの競技復帰に関して、より踏み込んだ対応が可能となったと思われる。本稿では、これらを中心に、筆者のスポーツ現場での経験を主として述べたいと思う。