Strength and Conditioning Journal Japan
Online ISSN : 2759-0674
Print ISSN : 1883-4140
早期専門化に伴う健康リスクに対処することを目的とした野球の傷害とパフォーマンスに対する率先的取り組み
Adam D. Balan, Ryan L. Crotin, Ryo Naito, Daniel Escobar, Abdullah Zafar
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2025 年 32 巻 6 号 p. 22-34

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抄録

肘関節内側側副靭帯(UCL)の傷害は、過去10年間、特に青少年や青年期のアマチュア選手の間で増加の一途をたどっている。アメリカ野球協会の『ピッチスマート(賢い投球)』ガイドラインは、オーバーユースが最大の原因であることから、UCLを含む投球腕の傷害に対処することを目的として導入された。疲労も主要な原因であるが、その他の要因としては、筋力不足や不十分な回復方法、および親や保護者に対する不十分な教育などが挙げられる。UCLの傷害、手術による修復、ストレングス&コンディショニング(S&C)、および傷害予防については、親や保護者の中で、子どものスポーツにおける健康や安全に直接影響を及ぼす可能性のある重大な誤解が存在する。したがって、少年野球における傷害を減らすためには、親や保護者の教育が不可欠である。本稿では、『Baseball Injury and Performance Initiative 10(BIPI 10:野球の傷害とパフォーマンスに関するイニシアティブ10)』と呼ばれる、傷害を予防し、パフォーマンスにおける最大限の向上を目的に考案された、エビデンスに基づくトレーニングプログラムを紹介することにより、教育の機会を提供する。BIPI10プログラムは、全身運動、様々な筋活動のテンポ、競技特異的なプライオメトリックスを通じて、野球選手のコンディションを整える。BIPI10は、国際サッカー連盟(FIFA)が開発したプログラム『FIFA11+』と似た方法であり、毎日10分足らずでトレーニングが完了し、競技レベルを問わず世界中どこでも実施できるため、高い順守率をもたらすと考えられる。

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