脳卒中の外科
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手術手技
DuraGen®による硬膜形成を施行した急性期小開頭STA-MCAバイパス術60例の報告
龍岡 樹里谷 将星鈴木 健也高橋 祐一福田 直
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2025 年 53 巻 6 号 p. 400-403

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抄録

浅側頭動脈-中大脳動脈バイパス術(STA-MCAバイパス術)は,髄液漏,創部トラブル,術後出血などが術後合併症として知られている.当院では2019年10月以降,脳梗塞急性期に施行するSTA-MCAバイパス術の硬膜形成において,手術時間短縮を目的にコラーゲン製の吸収性人工硬膜(DuraGen®)を使用している.2019年10月から2023年3月まで当院で実施した急性期小開頭STA-MCAバイパス術 60例において本手技を行った.

男性 45例,女性 15例,平均年齢72.1歳(45-89歳)の内科治療抵抗性,進行性,症状不安定な症例を対象とした.手術時期は脳梗塞発症から平均9.6病日(0-25日)であった.術後は髄液漏,感染,皮下血腫などの合併症は認めなかった.同一術者によるDuraGen®導入直前 5例と導入後 5例を比較すると手術時間が平均41.8分短縮した.DuraGen®を使用した硬膜形成は,柔軟性の高い素材で縫合が不要であることから,硬膜貫通部でSTAを圧迫することなく髄液漏を防ぐことが可能で,合併症減少,時間短縮において優位性がある.

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