2025 年 24 巻 p. 67-69
本誌Second Languageの発行母体である日本第二言語習得学会は, その設立の趣旨で第二言語習得(SLA)研究とは何かを明確に定義付けている.2024年日本第二言語習得学会国際年次大会(J-SLA2024)のシンポジウムでは, 3人の研究者がその定義に合う研究とはいかなるものかについて提案をし, それに基づいて議論を行った.本章はその提案並びに議論に基づく論考である.いずれの論考も, これまでのSLA研究を批判的に振り返り, 科学研究としてSLA研究が取るべき道筋について提案を行っている.