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寄稿 シンポジウム2:第24回 国際年次大会 (J-SLA 2024)
生成文法の枠組みにおける第二言語統語論研究の問題と展望
木村 崇是
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2025 年 24 巻 p. 84-101

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抄録

本稿では, 生成文法の枠組みで行われる第二言語研究(GenSLA)において提案されてきた仮説の概念的問題を概観する.生成文法は本来, 明示的な文法体系を意味し, 明示的な定義を施された理論的装置のみが仮定され, 反証可能性の高い説明仮説が多数提案されてきた.本稿では, そうした試みの一部を紹介した上で, GenSLAにおいてこれまで提案されてきた仮説を批判的に検討する.特に, 近年提案された仮説の中には, 記述的性格をもち, より深いレベルの説明の探求に至らないものも多く, それらは主張の不明瞭性や検証不可能性といった根本的な問題も抱えていることを論じる.また, 表示欠陥仮説や表層屈折欠落仮説を例に, 導出された記述的一般化に対して, 適切な言語理論に基づいて明示的な説明仮説を構築する重要性について論じる.

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© 2025 日本第二言語習得学会
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