調査の結果, 夏と冬の至適温度の実態が住宅とオフィス (事務所) で著しく違うことから, 学生を被験者として, 年間一定の熱環境条件に対して温熱負荷実験を行った.その結果, 明らかに季節順化と思われる特性が現れた.得られた温熱生理学の結果に対して工学的サイドより, 得られた特性の生起現象の解釈を試みた.温熱生理学と工学的サイドには相互に解釈の違いがみられた.融合についてはさらに, 工学的側面から環境の中立温度を定義し, それに基づいて脳血管疾患死亡率の地域変化特性から, 風土適応の見直しが可能なことを示した.