2014 年 21 巻 1 号 p. 11-16
技術の成熟化に伴い,商品における機能的価値による差別化が困難になるコモディティ化が進行している.商品のコモディティ化は低価格競争を加速させ,多くのメーカーにおいて適正な利益の確保が困難な状況となっている.脱低価格競争に向けて,個別の顧客のニーズに対応したカスタマイゼーション戦略は有効に機能するのではないか?例えば,筆者が実施したアンケート調査において,66.1%の消費者は自分用にカスタマイズされた商品に対しては価格アップを許容するという結果が示されている.本論文では,いまだ明らかにされていない消費者のカスタマイゼーションに対する意向のなかでも,とりわけ楽しい経験に注目し,その要因について解明していく.