2014 年 21 巻 1 号 p. 23-28
変化の激しい社会,複雑化する社会において,日本企業においても従来型のシステムだけでは通用しなくなり,国際競争,企業間競争を勝ち抜くための変革が求められている.特に他社との差別化要因の1つとして人材の高付加価値化が考えられる.そうした背景を踏まえ,大学は人材の企業への橋渡し役として,新しい価値を創造し,自らのキャリアを主体的に切り開く自律型人材を育成するために,キャリア教育の一層の充実化が求められていると考える.本論文では,地方の理工系大学における学生のキャリア形成支援の1つとして,キャリアに関する部活動(課外活動)という特徴的な取り組みに対して,筆者がキャリアカウンセリングにおけるグループ・アプローチの手法を用い,ファシリテーター役として関与した10年間の参加観察により得た実証研究の知見を中心にその有効性と課題,今後のキャリア教育とキャリア形成支援の在り方について提言する.