2015 年 21 巻 2 号 p. 9-20
本稿の課題は,経営環境の変化に伴い化粧品メーカーが経営改革を進めていく時期である1982-99年において,資生堂が多様な需要層に対していかなる新製品戦略を展開したのか,いわゆる市場細分化戦略の特質について,同社の主力製品である化粧品のうち,頭髪用品と男性用品を取り上げ,解明することである.先行研究では,1980年代以降に市場細分化戦略としてチャネル対応型のブランドを展開したと述べられているが,今回の検討の結果,頭髪用品,男性用品の2用途に限定してみても,チャネルを限定しない非チャネル対応型ブランドで,特定機能訴求型新製品を中心とした新製品による市場細分化戦略を展開していたことが明らかとなった.