東京大学生産技術研究所 情報・エレクトロニクス系部門
2013 年 65 巻 3 号 p. 319-323
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本稿では,脳の計算原理を理解する上で近年注目されているベイズ推論の考え方を紹介し,これを用いて脳における二種類の計算(入力に関する計算と出力に関する計算)が統一的に捉えられる可能性があることを説明する.また,これら二種類の計算を,動的ベイジアンネットワーク上の確率推論として定式化した数理モデルについて紹介する.この数理モデルは,出力計算におけるベイズの定理の意味など,脳型情報処理システムの工学的実現にも有用な理論的基礎を与える.
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