2016 年 68 巻 6 号 p. 427-430
天井落下事故は後を絶たず,特に音響性能を確保するため非常に重たい天井となるホール天井等の落下防止対策は急務である.天井落下防止ネットはフェイルセーフとして有効な手段であるが,衝撃荷重の算定やケーブル等に生じる負担の軽減が課題となっている.本報ではケーブル端部に取り付けてケーブルに生じる軸力を低減する緩衝装置の天井落下防止ネットへの導入を提案し,その効果を把握するために緩衝装置の性能をモデル化し,ケーブルネットの解析モデルに組み込んで数値解析を行った結果を報告する.