2020 年 72 巻 5 号 p. 367-370
Wellbeing のための科学技術の開発が叫ばれ始めた近年,工学研究は従来の技術追求型から,人間中心型へとシフトチェンジをする必要に迫られている.しかしWellbeing を理解せずにその改革を起こすことは困難である.本論説では,医療領域からの知見に基づいたwellbeing 理解,そしてwellbeing 獲得のために医学領域が発展させた医療モデル改革―生物心理社会モデルーと医学教育における医療人文学の取入れの2 面から学び,wellbeing を目指した工学研究のこれからの在り方を検討する.