日本生態学会誌
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特集2 日本生態学会における学会員の現状分析
日本生態学会員のキャリアパスおよび男女共同参画に関する調査 -第四回科学技術系専門職の男女共同参画実態調査における回答から-
鈴木  智之 水野  晃子半場  祐子小山  耕平坂田  剛可知  直毅木村  恵
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2022 年 72 巻 2 号 p. 207-

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抄録
日本生態学会(以降、生態学会)員のキャリアおよび男女共同参画に関する実態・意識を把握するために、男女共同参画学協会連絡会が2016年に実施した参加学協会会員に対するキャリアや私生活に関する第四回大規模アンケートの結果を解析した。アンケート結果と生態学会員の性別・年齢構成から求めたアンケート回答率(会員人数あたりの回答者人数)は、男女ともに20代で低く、30 - 60代にかけて女性の回答率が高かった。役職を指数化した値は、ほとんどの年齢階で男女に差はなく、男女に差のあった第二回アンケートよりも男女の差は小さくなった。高年齢階における役職指数は、いずれの性別でも第二、三回から低下傾向であった。希望する職として研究室などを主催するポストを望む割合は、学生や任期付きの職に就いている女性では男性より低かった。また、40歳以上では、就職している人のうち任期付き職に就いている割合は女性の方が高かった。理想とする子供の数に対する実際の子供の数の割合は、30歳以上のほとんどの年齢階で男性よりも女性で低かった。これらの結果から、生態学会におけるキャリア形成に関するジェンダー不均衡は、全体的な傾向としては学協会全体に比べると小さいが、任期付き職の割合や子供の数などには未だに大きなジェンダー不均衡があることを示している。これらの差を緩和するよう、研究・業務環境を整備していく必要がある。
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© 2022 一般社団法人 日本生態学会

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