繊維製品消費科学
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浴衣レンタルサービスを構成する要素の価値分析
矢澤 利枝香川村 哲也藤田 雅夫
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2023 年 64 巻 2 号 p. 116-123

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抄録

本研究は,過当競争に陥っている浴衣レンタルサービスにおいて,高価格で高付加価値なサービスに対する需要が存在するかを検証するため,コンジョイント分析を行った.浴衣レンタルサービスの構成要素を,レンタル価格,浴衣のグレード,サービスが提供される場所,デザイン,レンタルサービスと一緒に体験できるオプションの5 つの属性に分解し,仮想的なレンタルサービスを構成し,アンケートを通じて被験者に評価をしてもらった.その結果,レンタル価格の上昇を伴ったとしても,京都や浅草といった観光地でサービスを提供し,高いグレードの浴衣を提供した場合,利用者の満足度が高くなることがわかった.すなわち,高価格・高品質の浴衣レンタルサービスに対する潜在需要の存在が確認できた.

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© 2023 一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
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