本研究は,過当競争に陥っている浴衣レンタルサービスにおいて,高価格で高付加価値なサービスに対する需要が存在するかを検証するため,コンジョイント分析を行った.浴衣レンタルサービスの構成要素を,レンタル価格,浴衣のグレード,サービスが提供される場所,デザイン,レンタルサービスと一緒に体験できるオプションの5 つの属性に分解し,仮想的なレンタルサービスを構成し,アンケートを通じて被験者に評価をしてもらった.その結果,レンタル価格の上昇を伴ったとしても,京都や浅草といった観光地でサービスを提供し,高いグレードの浴衣を提供した場合,利用者の満足度が高くなることがわかった.すなわち,高価格・高品質の浴衣レンタルサービスに対する潜在需要の存在が確認できた.