繊維製品消費科学
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衣類の泡沫洗浄に関する研究
(第3報) ―ポリエステルメッシュスクリーン基質へのパルミチン酸の付着状態とその洗浄性について―
大矢 勝皆川 基
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1988 年 29 巻 12 号 p. 530-539

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抄録
泡沫洗浄の洗浄機構を明らかにすることを目的として, ポリエステルメッシュスクリーンに付着させたパルミチン酸汚れの泡沫洗浄を行った.洗浄には泡沫の進行方向に対して試料を垂直および平行に固定する方式の小型試作泡沫洗浄装置を用い, その除去過程を走査電子顕微鏡で観察するとともに, 汚れ付着状態や泡沫温度が洗浄性におよぼす影響について検討した.その結果, パルミチン酸は泡沫温度を昇温すると洗浄率が増大し, 特にパルミチン酸の融点付近 (50℃) またはそれ以上の温度では短時間で90%以上の洗浄率を示すことが認められる.またメッシュスクリーンに対する汚れ付着量が増すと縦, 横のフィラメントの交差部に塊状に付着する汚れ量が多くなるが, 垂直固定式泡沫洗浄ではメッシュ間隙からの新たな起泡作用に伴う起泡吸収により洗浄速度が増大するため, 平行固定式の泡沫洗浄および浸せき方式の洗浄に比して限られた時間内での洗浄率が著しく大きくなる.
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© 社団法人 日本繊維製品消費科学会
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