雪氷
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Print ISSN : 0373-1006
ヘリコプターを利用した晩秋季の富山県上空における大気中の過酸化水素濃度の測定:山岳域における雪氷化学との比較
渡辺 幸一角山 沙織宋 笑晶金 美佳市川 夢子江尻 遼介
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2018 年 80 巻 6 号 p. 531-539

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抄録
2016年11月30日の富山県射水市上空において,大気中の過酸化水素(H2O2)濃度の測定を,ヘリコプターを利用して実施した.二酸化硫黄(SO2)やホルムアルデヒド(HCHO)は地表付近で高濃度であったが,H2O2濃度は上空で高かった.観測されたH2O2濃度は,これまでに夏季に観測された濃度よりも非常に低かった.また,SO2濃度よりもH2O2 濃度が低く,SO2の液相酸化が抑制されているものと考えられる.同時期の立山・室堂平(標高2450m)で採取した新雪中のH2O2濃度と気象条件から計算された大気中のH2O2濃度と,ヘリコプターで観測した上空のH2O2濃度とを比較した結果,両者の値がほぼ一致し,山岳域での新雪中のH2O2濃度の測定から,上空大気中のH2O2濃度を推定できるものと考えられる.
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© 2018 公益社団法人 日本雪氷学会
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