日本食品低温保蔵学会誌
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貯蔵中における無菌包装温州ミカン果汁の品質変化 : 貯蔵温度および酸素の影響
食品の流通および製造技術に関する研究 (第3報)
太田 英明與座 宏一野方 洋一吉田 企世子
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1995 年 21 巻 1 号 p. 17-23

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抄録
無菌包装した温州ミカン果汁のアスコルビン酸, 褐変度, 色調および官能評価に及ぼす溶存酸素, 酸素透過性および貯蔵温度の影響を調査した。逆浸透膜法で13°Brixに濃縮したストレート果汁を瞬間殺菌・冷却し, 12℃で, 金属缶およびバックインボックス (BIB) 用のフレキシブル容器 (各3L容) に無菌包装した。対照として熱間充填, 密封, 水冷した缶詰果汁 (3L容) を用いて, 20℃および37℃に3カ月間貯蔵し, 各果汁の品質を定期的に検査した。
貯蔵温度および果汁中の溶存酸素ならびに貯蔵中の透過してくる酸素は, 無菌包装した温州ミカン果汁の品質に顕著な影響を及ぼした。溶存酸素が高いほど貯蔵初期のアスコルビン酸の減少, L*値の低下が大きかった。また, 酸素透過性があるBIB容器でアスコルビン酸は最も大きく減少した。貯蔵温度は果汁品質に与える最も大きい因子であり, 温度が高いほど褐変度およびジメチルスルフィド量が増加し, アスコルビン酸含量および官能評価値は低下した。官能検査では, 対照区の熱間充填果汁に比べて, 無菌包装した果汁の品質評価が有意に高いことを認めた。
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