地球温暖化が信越地方の年最深積雪にどのような影響を及ぼしてきたのかを明らかにするため,長野県と新潟県の計7つの気象観測点における年最深積雪,冬季平均気温,冬季3か月降水量の観測値について,1926~2025年の100年間の経年変化を統計的に解析した.年最深積雪は,相川と高田が有意水準1 %以下,松本と飯田が有意水準5 %以下,新潟が有意水準10 %以下で,それぞれ統計的に有意な減少傾向を示した.冬季平均気温は,7つの観測点全てが有意水準1 %以下で統計的に有意な上昇傾向を示した.冬季3か月降水量は,高田が有意水準5 %以下,長野が有意水準10 %以下で,それぞれ統計的に有意な減少傾向を示した.年最深積雪と冬季平均気温の間には7つの観測点全てにおいて有意水準5 %以下で統計的に有意な負の相関があり,年最深積雪と冬季3か月降水量の間には飯田を除いて有意水準1 %以下で統計的に有意な正の相関があった.これらの結果から,地球温暖化は冬季平均気温を上昇させて,冬季の降水を雪よりも雨として降らせる確率を高め,比較的標高が低く温暖な地域を中心に年最深積雪を減少させてきたと考えられる.また,高田では冬季3か月降水量の減少も年最深積雪の減少の一因と考えられる.