Ⅰ.目的
姿勢調整と頭頸部筋活動は関連し,機能を補助し合う関係にある可能性がある.第70回大会にて,挙上中の上肢に負荷を加えると上下肢筋だけでなく,咬筋,舌骨上下筋群,側・後頸部筋の活動を認めることを我々は報告した1).また,予測不可能なタイミングで負荷を加えると予測可能な場合よりも大きな筋活動量が認められた.しかしながら,負荷を加えた際の上下肢筋や頭頸部筋の活動のタイミングや重心動揺との関連性は未だ明らかとなっていない.本研究の目的は挙上上肢に負荷を加えた時の姿勢の乱れと,姿勢調整時の頭頸部筋の筋活動の関連について明らかにすることである.