Ⅰ.目的
管楽器吹奏では口輪筋をはじめとする口腔周囲の筋肉の高い筋活動が確認されており1),歯科分野との深い関係が推測される.熟達奏者は各音に応じて筋活動を必要量へ瞬時に制御するほか2),下顎の動きを緻密にコントロールして吹き口への圧力を調整することが分かっている3).口腔周囲の巧緻性は管楽器吹奏にとって極めて重要な事項であり,奏者が口腔機能における何かしらの問題を抱えている場合,それが演奏の妨げになる可能性がある.
本研究では,吹奏楽部に所属する中学生9名の口腔機能と演奏能力を調査し,それぞれの結果から口腔機能と楽器演奏の関係性について検討する.