2020 年 45 巻 284 号 p. 37-44
The BEST Program(Building Energy Simulation Tool)は,産官学の協力で,新たなエネルギーシミュレーションツールとして,平成17 年度から開発委員会が発足し,その後開発・検証が継続され現在に至っている。BEST プログラムには,いくつかの種類があるが,専門版が最も詳細な検討が可能であり,詳細設計・研究への利用が期待されている。しかしながら,業界に十分に浸透しているとは言い難い状況である。その原因としては,入力項目の多さ,専門性などと共に計算結果データの扱いも容易でないことも一因と考えられる。そこで,BEST 専門版の計算結果出力ファイルを用いた空調性能評価ツールを開発したので,その内容と試行結果を報告する。