2019 年 92 巻 1 号 p. 14-20
ものつくりは軽薄短小化の方向性が顕著で薄膜技術や表面処理技術が多用されていてますますその進化が求められている。この進化を担う評価技術は材料分析系と機械的特性系の二つがあるが機械的特性の高分解能な試験法に遅れが生じている。筆者らが新たに開発したマイクロ・スラリージェット・エロージョン(以下,MSE)試験法はナノサイズ分解能を実現し,表面から内部までの連続強さ分布と硬くて脆いなどの2面性特性を可視化できる特徴的な評価法になった。本稿では試験法と多層膜である塗装などを題材に評価の内容を解説する。