色材協会誌
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微粒子酸化チタンによる塩化ビニル樹脂塗膜の耐候性の向上
竹島 鋭機川野 敏範水木 久光
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1986 年 59 巻 7 号 p. 404-409

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抄録

従来, 濃彩色の塩化ビニル樹脂塗膜中へは, 色調の関係で通常1PHR程度のチタン白しか配合できず, 量が少ないために塗膜の耐候性が劣るという問題があった。そこで本報では, 濃彩色の色調を保持し, かつ塗膜の耐候性を向上させるために, 微粒子酸化チタンについて, 塗料特性および塗膜特性の点から検討した。
その結果, 微粒子酸化チタンを使用すれば, 5PHR配合してもチタン白1PHR配合品と同一の色調を出すことが可能であり, 塗料特性および塗膜特性の点でも実用上問題のないことがわかった。また, 微粒子酸化チタンを5PHR含む塗膜は, チタン白を1PHR含む塗膜に比べて, 紫外線による塩化ビニル樹脂の分解が抑制され, 変色も進行しにくいという点で耐候性に優れていることがわかった。

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