神経眼科
Online ISSN : 2188-2002
Print ISSN : 0289-7024
ISSN-L : 0289-7024
特集
神経眼科に関連した自己免疫疾患における免疫抑制薬および生物学的製剤
岡田 純
著者情報
ジャーナル 認証あり

2014 年 31 巻 3 号 p. 306-312

詳細
抄録
生物学的製剤はこの10年で目覚ましい発展をとげ,特に関節リウマチの分野では寛解やDrug-free も期待できるところまできた.一部の,自己免疫疾患では,一定の効果は得られるものの,完全寛解まで誘導できるものは,まだない.それだけ,自己免疫疾患は,多因子疾患で,免疫異常も多義にわたっている可能性もある.従来の免疫抑制薬も,使用法が改善され,副作用の軽減化がはかられた.一方,Mycophenolate mofetilのような新しいより副作用の少ない免疫抑制薬も登場し,特に多発性硬化症の分野では新しい機序の免疫抑制薬が開発され,MSの治療戦略を変えつつある.このように,免疫抑制薬,生物学的製剤の近年の発達は目覚ましい.神経眼科関連の自己免疫疾患を中心に,これら薬剤の特徴,各疾患における使用法を述べる.
著者関連情報
© 2014 日本神経眼科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top