神経眼科
Online ISSN : 2188-2002
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特集
神経眼科とボツリヌス療法
後関 利明
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電子付録

2014 年 31 巻 3 号 p. 313-319

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抄録
ボツリヌス毒素は,嫌気性グラム陽性桿菌であるボツリヌス菌(Clostridium botulinum)によって産生される神経毒素で,既存の毒素のなかで最強の毒であることが知られている.医学治療でのボツリヌス毒素の使用は1977年米国のDr.Scottによる斜視への使用が最初である.眼科領域では,片側顔面痙攣や眼瞼痙攣で使用が盛んである.本稿では当院での片側顔面痙攣,眼瞼痙攣での使用成績,筆者が実践している投与方法について触れさせていただいた.また,これからの治療ではあるが斜視や流涙症への使用などについてもご紹介させていただいた.より多くの人にボツリヌス療法を理解していただき,明日からの臨床に役立てていただければと思う.
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© 2014 日本神経眼科学会
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