神経眼科
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特集
頭蓋内圧亢進とうっ血乳頭の臨床像
中野 絵梨
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2022 年 39 巻 1 号 p. 3-9

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抄録

 頭蓋内圧亢進を原因として生ずる視神経乳頭腫脹を,うっ血乳頭(papilledema)と呼ぶ.頭蓋内圧亢進の原因は多岐にわたるが,脳腫瘍や髄膜炎,閉塞性水頭症のような緊急性の高い致死的な疾患が原因となっていることが多く,見逃してはならない重要な乳頭所見である.近年は光干渉断層計が普及しており,視神経乳頭周囲網膜神経線維層厚を測定することで,乳頭腫脹の有無やその経時的変化を定量的に評価することが可能になった.一般的に,うっ血乳頭で視機能障害は生じない,またはあっても軽微であるとされるが,中等度以上のうっ血乳頭では,漿液性網膜剥離や多数の網膜出血や滲出物,および硝子体出血による視力低下を認めることがある.また,長期にわたるうっ血乳頭の存在は,視神経乳頭萎縮を引き起こし,視力低下および視野障害を来す.

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© 2022 日本神経眼科学会
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