心臓
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症例
外科的血行再建を施行した慢性腸間膜動脈閉塞症の1例
斧田 尚樹野並 有紗宮川 和也近藤 史明矢部 敏和土居 義典池淵 正彦入江 博之
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2011 年 43 巻 1 号 p. 64-68

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抄録
高血圧加療中の66歳, 男性. 3年前より食後15分後に始まる腹痛, 軟便とそれによる食欲低下が出現し, 2カ月半前より増悪した. 上部・下部消化管内視鏡検査など消化器系検査では原因となる異常は認めなかった. 造影CT検査および血管撮影検査所見にて, 腹腔動脈および上・下腸間膜動脈の3本の起始部完全閉塞が確認され慢性腸間膜動脈閉塞症による腸管虚血が原因と考えられ, 大動脈—総肝動脈バイパス術および大動脈—上腸間膜動脈直接吻合を施行した. その後, 腹痛および軟便は消失し食欲も回復した.
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© 2011 公益財団法人 日本心臓財団
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