心臓
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第20回 体表心臓微小電位研究会
Brugada型心電図を示す患者においてLP値とwaveletシグナルの関係について
若月 大輔東 祐圭下島 桐山谷 清香江波戸 美緒鈴木 洋嶽山 陽一堤 健
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2011 年 43 巻 SUPPL.1 号 p. S1_16

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抄録
心電図QRS内のwavelet(WT)シグナルにfragmentation(flag)を認める症例がある. 本研究はBrugada型タイプ1心電図(薬剤負荷でタイプ1へ変化するものを含む)をもつ患者22人を対象に, 心電図QRS後半における150Hz周波数帯のWTシグナルのfragの有無を加算平均心電図の結果と比較した. 症例22人のうちfragを認めた(陽性群)は6人であった. SAECGでfQRS 120以上を認める患者17人のうち陽性群は6人で, LAS40 38以上の13人中6人に認め, RMS20以下12人中6人に認め, さらにRMS10以下では5人中4人に認めた. 逆にfrag陽性群と陰性群でSAECGにおけるLPの数値を比較するとfQRS, LAS40の値は陽性群で有意に高く, RMSの値は有意に低かった(p<0.05). 本対象患者では, 症候の有無とfrag陽性との有意な相関を認めなかった. Brugada症候群の加算平均心電図のLP陽性とWTシグナルには症候性と関係なく相関を認めた.
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© 2011 公益財団法人 日本心臓財団
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