抄録
心房細動(AF)に対して電気的除細動(CV)しても直後に再発してしまう症例があり, Immediate Recurrence of AF(IRAF)と言われている. 我々の持続性AF連続263例における検討では, IRAFのTriggerとなるPACの焼灼の可否は, アブレーションの成否に極めて大きな影響を与えていた(相対危険度=5.6, 95%CI=2.4−13.1). また, 約9%の症例でNon PV TriggerからIRAFを認めていた. しかしながら, これらの症例では, CVをして洞調律化してもPAC出現とともにすぐにAFに移行してしまうため, マッピング毎に, 極めて多数回のCVが必要となってしまう. このため通常のマッピングはその起源を明らかにすることは困難であり, 焼灼は極めて難しい.
今回, Non-PV triggeによるIRAFを示した持続性AF症例連続4例に対するカテーテルアブレーションを提示し, Non-PV fociに対するアブレーションにおける当院の工夫と, その限界について報告したい.