心臓
Online ISSN : 2186-3016
Print ISSN : 0586-4488
ISSN-L : 0586-4488
第23回 臨床不整脈研究会
Mitral isthmus lineの作成が困難であった肺静脈隔離術後のperimitral flutterに対しanterior lineにてアブレーションに成功した1例
水上 暁鈴木 誠中村 玲奈阿部 昌巳大野 真紀吉田 誠吾瀬谷 美瑛末永 祐哉岩塚 良太瀬戸口 雅彦長堀 亘大野 正和松村 昭彦橋本 裕二内藤 滋人
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 43 巻 SUPPL.3 号 p. S3_83-S3_88

詳細
抄録
症例は, 55歳, 男性. 基礎心疾患はなし. 強い動悸症状を伴う薬剤抵抗性の持続性心房細動に対し, 肺静脈隔離術を施行したが再発し, セカンドセッションにて肺静脈の再隔離および後壁隔離を行った. 手技中にperimitral flutterが誘発されたためmitral isthmusにブロックラインを作成した. その後も心房粗動様の不整脈の再発を認め, カテーテルアブレーションを行った. 両側の肺静脈および後壁の隔離を確認し, 左房のCARTOによるactivation mappingおよびentrainment pacingにてperimitral flutterと診断した. Mitral isthmusにブロックラインを再度作成しようとしたが困難であり, 左上肺静脈から僧帽弁輪前壁側に向かってanterior lineを作成したところ頻拍の停止を認め, 誘発不能となった. 以後, 外来にて再発なく良好に経過している.
著者関連情報
© 2011 公益財団法人 日本心臓財団
前の記事 次の記事
feedback
Top