心臓
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ホルター心電図におけるノイズがRMS40 値に及ぼす影響
戸兵 雄子原 正壽熱田 英彦西尾 智松本 直樹三宅 良彦
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2012 年 44 巻 SUPPL.1 号 p. S1_11-S1_14

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抄録

ホルター心電計による心室遅延電位(LP)の測定は,体動あるいは環境ノイズの混入により,しばしばLPの測定が困難となることがある.そこで,健常人のRMS40値と加算時の平均ノイズレベルを比較し,ノイズがRMS40値に与える影響を検討した.
人間ドック受診者20名を対象に,FM-180携帯型ホルター心電計を装着しX,Y,Z軸の双極誘導で24時間の記録を行った.
RMS40値は,ノイズの影響を受け,特に,日中活動時のRMS40値は高値となる傾向があった.ノイズとRMS40値との分布では,20例中19例に正相関を認めた.逆相関例は認めなかった.
ホルター心電計によるRMS40値は,日中活動時のノイズの影響を受けていたが,RMS40値はノイズと相関関係にあったことから,今後は,ノイズレベルを考慮した診断基準あるいは加算回数の選択により,ホルター心電計による,長時間のLPの測定,および変動の評価が可能となると考えられた.

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© 2012 公益財団法人 日本心臓財団
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