心臓
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第25回 心臓性急死研究会
心室細動をきたした治療抵抗性の多枝冠攣縮に対し, ベアメタルステントを留置した症例の臨床経過
清水 嘉人住居 晃太郎山本 佳征折田 裕一蓼原 太五明 幸彦
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2013 年 45 巻 SUPPL.2 号 p. S2_37-S2_43

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抄録

 60歳, 男性. 胸痛発作にて冠動脈造影を施行, 冠攣縮性狭心症と診断し内服治療の方針とした. しかし, その後も胸痛発作を繰り返す治療抵抗性の症例であり, 攣縮を生じた血管へのベアメタルステント留置を行った. しかし, その後心室細動を発症. 救命し得たが, 多枝攣縮が原因のため, さらに, ステント留置を繰り返すこととなった. その結果, 胸痛発作は消失したが, 広範なステント内再狭窄を生じることとなり, 狭窄解除のための再々のカテーテル治療が必要となった. 難治性の冠攣縮に対するカテーテル治療の問題点を提起する症例であり報告する.

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© 2013 公益財団法人 日本心臓財団
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