心臓
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第28回 心臓性急死研究会
心室細動から蘇生された心房中隔内気管支嚢胞の1例
潮平 親哉吉竹 貴克西村 卓郎白井 康大前田 真吾佐々木 毅笹野 哲郎川端 美穂子合屋 雅彦平尾 見三
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2016 年 48 巻 SUPPL.1 号 p. S1_79

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抄録

 症例は77歳, 女性. 自宅で歩行時に意識消失し, 近医に緊急搬送された. 入院後に心室細動が出現し, 電気的除細動が施行された. 冠動脈造影では異常を認めず, 一過性の心房粗動・細動に対して血栓評価目的で経食道心エコーを行ったところ, 心房中隔に2cm大の腫瘤を認めた.

 その後完全房室ブロックおよび補充調律による徐脈を認めたため, 精査加療目的で当院へ転院となった. 心臓腫瘍の精査目的で施行した造影MRIでは, T1で等信号, T2で高信号の造影効果のない辺縁整の腫瘤を認め, 嚢胞性腫瘍が疑われた. 心臓血管外科にて腫瘍切除術を行い, 病理検査にて気管支嚢胞と確定診断された.

 心臓腫瘍の中でも房室結節近傍の腫瘍は房室ブロックを合併することが報告されているが, 房室中隔に発生した気管支嚢胞により心室細動を発症した症例報告はなく, 稀な1例と考え報告する.

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© 2016 公益財団法人 日本心臓財団
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