心臓
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[症例]
左室内血栓と静脈血栓塞栓症を同時に認めたうっ血性心不全と播種性血管内凝固症候群を合併した1例
勝山 亮一夏井 宏征甲谷 次郎徳原 教小野 太祐斎藤 高彦
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2021 年 53 巻 1 号 p. 80-87

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抄録

 症例はこれまでに既往のない50歳男性.血痰を伴う咳嗽と全身倦怠感が出現し,抗菌薬投与を施行されたが改善しないことから当院紹介となった.造影CTにて両側肺動脈に血栓を認めた.また同時に左室下壁に25 mm程度の血栓を認めた.また心エコー上,著明な左室機能低下と肺高血圧も認めたことから,うっ血性心不全と左室内血栓,肺血栓塞栓症の診断にて当科に入院となった.採血結果から播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation;DIC)の合併を認めた.入院後,抗凝固療法および心不全加療を行い症状は改善し,血栓も縮小傾向を認めた.心不全にDICを合併すると本症例のように著しい血栓形成傾向をきたすことが報告されているが,報告数は少なく稀である.その病態は明らかでないことも多く,若干の論文的考察も交えて報告する.

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